うーん、今年は無理だろうけど、来年は抜いてるかもね。
さて、誰しもが思っている事かもしれないけど、
「現状のiPhone vs Androidの戦い」が「かつてのApple vs IBM PC/ATの戦い」に、そっくりではないだろうか。
大成功を収めたAppleがクローズ路線をひた走ろうとするところに、ブランド力のあるGoogleがオープンなプラットフォームを立ち上げて業界標準を狙う。
状況が重なる。
wikipedia:パーソナルコンピュータ史より
アップルコンピュータを興したスティーブ・ジョブズが1976年に、ガレージで製造したワンボードマイコンのApple I(スティーブ・ウォズニアックによる設計)を販売、ごく少数販売するに留まったが、翌年発売したApple IIは大成功を収め同社の基礎を作るとともにパーソナルコンピュータの普及を促した。これは整数型BASICインタプリタをROMで搭載し、キーボードを一体化、カラービデオディスプレイ出力機能を内蔵したもので、今日のパーソナルコンピュータの基本的な構成を満たしている。Apple II はオープンアーキテクチャであったため多くの互換機をも生み出すこととなり、同時にシェアも奪われることにつながった。後に互換機メーカーへの警告や提訴を行ったが、互換機メーカーが無くなることはなかった。 IBM PCは同時代の水準としても既に特別に高性能なコンピュータでは無かったが、ハードウェア仕様のオープン化やマイクロソフトとの協調、加えて何よりも大きい同社のブランド力でビジネス市場で大成功を収めた。オープンアーキテクチャにより IBM PC以外のコンピュータ本体や周辺機器などを供給していたメーカーやベンダーもIBM PC互換機を発売し、IBM PC互換機市場は急速に拡大して行った。IBMはハードディスク装置を内蔵したPC/XTに続いてCPUを高速版の80286にしたPC/ATを発売、他社も互換製品を発売して他の仕様のパーソナルコンピュータを圧倒し、PC/AT互換機が業界標準になった。 一方、アップルが1980年5月に満を持して投入したApple III (Apple3) はApple IIとの互換性が完全ではなかった上に品質上の問題も抱え、市場で受け入れられることなく失敗する。Apple III に見切りをつけたアップルは、GUI (GUI) とマルチタスクを備えたLisaを 1983年に発売し注目を集めるが、これも高価すぎて営業的には失敗に終わる。その後、より安価なMacintoshを1984年に発売するとようやく一定の成功を収めたものの、Apple IIで互換機メーカーにシェアを奪われる苦汁をなめたことからクローズドアーキテクチャであったために互換機市場は育たず、またその時点で既にPC/AT互換機が業界標準となりつつあった。そしてIBMのPC事業は、自らが作り出したPC/ATの互換機の進化によって撤退に追い込まれる、というのが後の歴史。
ただし、当時の状況と異なる点は幾つかある。
- Appleがプラットフォームに依存しない強力なサービスを持っている
- サービスの提供プラットフォームを制限してプラットフォームの価値を上げるのか、広く展開してサービスの価値を上げるのか等、戦略の幅が広い
- Appleのブランド力が最強状態
- 以前の成功とは桁違いの成功により、金も潤沢、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。多少の戦略ミスも押し通せる *0
- GoogleはAndroidを完全にオープンにはしていない
- 公式MarketやGMail,GMapといった自社サービスに直結した中核アプリはクローズド
- よって、互換機がたくさん出ても肝心のところはGoogleと契約を結ばないと使えない以上、IBMの二の舞にはならない
まとめると、おおよそApple vs IBM PC/ATの戦いに似ているので、途中まではある程度予想はできるけど、最後はどうなるかはわからん、ってありきたりな結論だ。
というような話を以前Android嫌いな先輩にしたら、
「AT互換機かあ。むしろMSXじゃね?
AppleのNext時代から続く怨念じみたフレームワークと比べたら、Androidなんて…なにあれ?
javaも中途半端だし。君も一度iPhoneのSDKの勉強をした方がいいよ」
と一喝されたでござるの巻 *1 。
*0 : Flashの件でも多くの企業が従った。擁護する人も出てきた
*1 : MSX的展開になる確率も5%くらいはあるかもしれないけどねえ
*1 : MSX的展開になる確率も5%くらいはあるかもしれないけどねえ