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*マウナケア行ってきた

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6泊8日の旅から帰還。

一番印象的だったのは旅行3日目に行ったマウナケアの日没と星空か。

15:00頃ホテルからオプションツアーで旅立った。


業者はバスにRoberts Hawaiiと書いてあったので、そこなんでしょう。
といっても、ガイドも客も全員日本人。
運転手は日系ぽいが、英語しか喋れず。
参加者は11人、のはずがハネムーンの1組が現れず時間をロス。結局置いていくことに。何やってんのよ…

ちなみにハワイ諸島は全人口に対して日系人が占める割合は25%らしい。
全米に対して日系人が占める割合は0.4%。それだけで如何にハワイ諸島が日本人にとって安心出来る海外なのかってことが分かる。

途中の風景はひたすら草が生え広がる牧場的なところ。実際、牛や馬が点在しているので牧場なのかもしれないが、家畜密度は異常に低いし管理されている様子が余り無い上に葉っぱが全面的に微妙に枯れている。牧場と言うには奇妙な、不気味な印象を受ける。



そんな感じで17:00頃に標高2800m地点のオニヅカセンター着。ここで50分の休憩。晩ご飯もいただく。
この時点で酸素は地上の80%の濃度。山頂では60%になるので休憩なしでは危険らしい。


出た弁当がかなり日本に近いものでびびる。あと味噌汁も出た。


このあたりはまだ植物が頑張ってる。写真2,3枚目のシルバーソードという植物は絶滅寸前の固有種らしい。


オニヅカセンターの近くに天文台の宿舎がある。

マウナケアは地上で最も星を観測し易い場所らしく、天文台が建ち並んでいる。そこで働く人の宿舎らしい。
といっても、実際の研究者は基本的にはヒロというハワイ島で一番大きな街に居て、データは光ファイバでそこに送られるとのこと。

実際に天文台に居るのは緊急時以外は研究者よりも整備の人などが多い、らしい。ガイドの人曰く。


オニヅカセンターは基本日本語。観光客の大部分が日本だもんなー。
オアフ島のワイキキが中国人がかなり目立つ状況なのと比べると、まだハワイ島は日本人が主流なのかも。

ちなみにオニヅカという名前は日系人初の宇宙飛行士であると同時にチャレンジャー号で殉職されたエリソン・オニヅカ氏から取っているとのこと。
ハワイ島コナ出身だったらしい。

ここで星空観測ができるように望遠鏡がそこらじゅうにあった。


さて50分の休憩が終わると4200mの山頂を目指して4WDが唸りをあげて未舗装の道路を駆け上がっていく。
山頂付近は舗装されているので妙だなと思ったら、途中が未舗装なのは簡単に観光に来れないようにするため敢えてやっているとのこと。観測所の人からのやんわりとした「こっち来んな」というメッセージらしい。
確かに途中の安全そうな道から既にレンタカーの保険が効かなくなる標識が立っているし、観測、安全、或いは利権の面から色々制限を掛けたいんでしょうな。
実際、自力で上がるのは命懸けな感じがしたし、良い子はレンタカーで行くのはやめた方がいいでしょう。解説もあるしパックが間違いない。
と思ったら、自力登頂している人も居ますね。なんつうか、凄いな…


この辺りから雲を抜けていく光景が見られる。
植物はどんどん減っていき、眼前は岩だらけになる。
と同時に雲が近くなって行き、気づいたら眼下に雲海が広がる状況に歓声が上がる。

富士山とかに登ったことがあれば、そこまでの感動はないのかもだけどね。



ここまで来ると、もはや見渡すかぎり赤い岩と突き抜けて青い空と雲海のみ。
朝起きてこの光景だったら、ここは火星かと錯覚するレベル。

途中VLBA等に寄り道。ちょうど旋回しているところで、理屈付きでかっけーって感じでした。

ガイドに依ると
「以前エヴァンゲリオンっていうアニメのスタッフを案内したことがあったんだけど、こういう天文台の写真を喜んで大量に撮ってたよ。『最近ネタ切れで困っている』って言ってたw」
とのこと。

えー?と思ってググッたら微妙に使われてるのか?
複数回見る奴が確認すること 2nd runより

・第8使徒戦
「マウナケア観測所、解析開始」→「マウナケアから報告。電波状態が不安定、光学による解析は不能」。
使徒が接近すると「目標を光学で確認」他野辺山の電波観測所などからの報告がアナウンスされて、
スタッフがパイロットをサポートできる根拠となっている。

これだけかよ!?


山頂到着!すばる等各国の巨大な天文台が見える。


もう片方の山頂には人が登っている。


雲海の向こう側に見えるのはマウイ島のハレアカラ山らしい。
以前弾丸トラベラーって番組でハレアカラの朝日をやってたのを思い出す。


サンセット。全てが絵になる瞬間。


観測の邪魔をしないため、日没後30分以内に山頂から退去しなくてはいけない規則があるのに加え、今宵は満月で月が出てしまうと明るくて星空が見えづらくなるため、日没後急いで山頂を立ち去り観測ポイントまで移動。
途中、公衆トイレ?に寄る。

ガイドが相当な星マニアらしく、北斗七星と北極星から始まり、各種星座、各種惑星、南十字星、春夏の大三角、宝石箱死兆星等を各種解説を交え、肉眼、望遠鏡を駆使して1時間くらいかけて熱心に教えてくれた。正直、サンセット自体よりもこの講座の方が感動した。

ただ、酸素が薄く気温も0度近い中だったので、結構体力的にきつかったな。特に女性陣は。


しかし、月が凄かったなあ。最初の車のヘッドライトかと思う明るさ。あと出初めは太陽のように赤いのね。
強烈な月明かりに浮かび上がる雲海と荒々しい山肌は現実とは思えない美しさがあった。

それに加えバスで雲を突き抜け下って行くときに雲海を照らす月が段々と朧月に変わっていく様が、雲の流れが非常に速いこともあり非常に幻想的で印象に残った。
昔の人が何故月を神聖視していたかが分かった気がする。

あとこういう夜中の幻想的な光景はまだ肉眼で体験する以外の術はないね。
今回F1.4で足掻いたけどどうにもならなかった。
おそらく、人間の網膜もそこまで鮮明に捉えているわけじゃないのだと思うのだけど、脳では素晴らしく綺麗に認識出来ているんだよな。
人間の脳の映像処理の素晴らしさを改めて思い知りつつバスで寝落ちしたのだった。