coding, photo, plant and demo

*上棟

house 20110404 220639
3.11金曜日は棟上げだった。
せっかくなので会社を休み見学することにした。

職人の朝は早く、朝8時から始めて午後4時には終わるスケジュール。
とりあえずのんびり昼前に行けばいいと思い、適当に差し入れを買いだして10時半頃に現地着。少し見学したら後はぶらぶらして家に帰ろうと思っていたのだけど、現場を見たら面白すぎて目が離せない!

職人の軽快な動きと天に聳えるクレーン車の躍動感、槌が木を打ち付ける心地良い音と重機が轟かせる重低音、棟梁の荒っぽい掛け声と職人達の明るい笑い声、抜けるように青い空、立ち止まって声を掛けてくる近所の人、それらに気を取られているうちに瞬く間に組上がっていく在来軸組工法の柱と梁、全てが面白く飽きが来ず極上のエンターテイメントだった。

そういうわけだから、帰ることは諦めたどころか朝一番から見れなかったことを大いに後悔した始末。プログラムだって作っている最中が面白い、家だって同じわけだ。作る過程にもしかしたらお金を払っているのかもしれない、そんな気すらしてきた。



そんな幸福感に満たされながら作業を眺めていたその時、運命の14時46分がやって来た。大陸プレートが跳ね上がりM9.0の東日本大地震が発生した。
建設地である千葉県北西部は震度5強が襲った!

てことでそのときの動画を少し上げてみた。

http://www.youtube.com/watch?v=8g4PgP3SUvY

改めて見ると、人間、地震に遭遇すると「えー!?」とか「うわ!」しか言えないんだな、ってことがよく分かった。


ほんと、文字通り暗雲が垂れ込めるという感じ。

ということでその日は当然作業中止になったのだけど、震度4以上の余震が続く中、金物などの打ち込みを進めてある程度形にして、どこか歪んでないかチェックしてまた後日という形になったのだった。また、揺れで仮止め用の筋交いが殆ど外れてしまったので、それも付け直してくれた。
歪みは最大2mmでそれも直したとのこと。2mmて良く解らんけど、とにかく殆ど大丈夫なんだな、と納得した。

しかし職人さんは凄いね。地震が来ても全く動じてなかった。むしろ地震をエンジョイしていた。余震が来ても「真っ直ぐ歩けないよ~」とか笑いながらハシャいでたからなあ。どういうことだ…

ちなみにその日は当然電車が止まり帰れず、嫁の実家に泊まることになった。


そこから2週間後。
耐力壁が貼られ、仮じゃない筋交いも作られ、徐々にそれらしい形になってきた。

LDKらしきもの。


梯子で2Fへ。


ここがサーバルーム兼嫁から怒られたら逃げこむ場所予定地。


地鎮祭で貰ったアイテムが天井に祀られていた。



で、目下の問題は地震で東北地方の工場が軒並み操業が止まってしまい、サッシやサイディングが手に入らなくなったということ。サッシを組み込んで配管を通して断熱の吹き付けという工程らしいので、サッシが手に入らないとストールする。窓なしの家にするという手もあるが。

ということで、YKKでサッシ類は揃える予定がTOSTEMに急遽切り替えるか!?とか、色々と不確定要素が多すぎて、またもや引渡しが1ヶ月遅れるのはほぼ確定。
住宅メーカーもまだ発注してなければ建材の値段が跳ね上がっているだろうし、大変だわな。引渡しが遅れれば資金繰りも悪化するし。つまり、お互い協力して無事に完成まで漕ぎ着けられるよう頑張ろう、というのが現在の状況。