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*地盤について考える

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今回の地震で、地盤の重要さを認識した人も多いと思う。
実際僕もそうだった。

せっかくなので、家を建てる際の地盤に関することを、纏まりがないけどメモっておく。

液状化の恐ろしさ

今回の地震で驚いたのは、沿岸部の埋立地である浦安やお台場、幕張の液状化による惨状だった。


http://www.youtube.com/watch?v=Cy-MOZwr5G0

ディズニーランド・お台場の液状化が深刻な件

そして、埼玉の久喜や千葉の我孫子といった内陸部でも液状化が起きていた。河川や沼等を埋め立てた場所が問題になっている。

「家の前が川に」 液状化で200戸被害 我孫子・布佐
内陸でも…千葉県に広がる液状化現象の被害
東日本大震災:久喜で液状化被害 南栗橋108世帯、市が住宅調査開始 /埼玉

もし、戸建てやマンションをローンを組んで建てたところで液状化等で建て直しになったら、と思うとぞっとする。液状化のリスクはできるだけ避けなくてはならないだろう。仮に賃貸であったとしても。

液状化に強い場所はどこか

液状化しそうな場所は自治体のウェブサイトで調べられる。自分が引っ越す予定の流山市では

地震ハザードマップより流山市地震ハザードマップ表面
流山市地域防災計画の修正における 地震被害想定について

が参考になる。ちなみに自分のうちは「低い」でした。うーん、中の下って感じ。

千葉県も液状化危険予測図を出している。

揺れに強い地盤はどこか

液状化の恐れはなくとも、地盤が弱ければ揺れが酷くなり、損害は大きくなる。ではどこの地盤が地震に強いのか?

これも自治体のウェブサイト等で大雑把には調べられる。例えば流山市なら地震ハザードマップを見て、揺れが少ないところは地盤が強いと言える。検索すれば、市町村別地盤解説というサイトも見つかる。例えば流山市の地盤を見ると、台地面等が分かる。

関東平野の地盤については検索すればいろいろ出てくる。
地質を一望したり、地盤の解説を読んだり、関東ローム台地の地盤構造と地耐力を知ることができる。

東京なら武蔵野台地が比較的安全といえそうだが、それでもローム層等、何が堆積しているかによって全く強度は変わってしまう。つまり、あくまでも目安なのだ。実際の土地の地耐力は、地盤調査をしない限りは分からない。そして、買わない限り地盤調査はできない。

震源地を避ける

どれだけ地盤のよい土地を買っても、真下に活断層があったら意味が無い。地震は周期的に起きるものだから、過去の大地震で損害を被った土地なら、それなりのリスクは背負うと考えたほうが良い。勿論、未知の断層もあるから、結局リスクはどこにもある。

J-SHIS 地震ハザードステーション
過去108年間に起きた地震の強さをGoogle Earthで視覚化したマップ
全国活断層マップ

地盤調査と地盤改良

土地を買うと家屋を建てる前に、家が建っても沈んだり傾いたりしない地耐力(kN/m^2)があるかを調べる必要がある。では、どの程度の地耐力が必要か?これは建設省告示第1347号で決まっている。最低でも20kN/m^2が要る。

ということで、それ未満の結果が出たら地盤改良が必要になる。多めに見積もると、表層改良で住めば50万弱、杭を打つ等になると100万弱が必要。後者は、支持層まで杭を打ち込むことになる。しかし問題も多い。例えば、鋼管杭やコンクリを打ってしまうと埋設物有りになるため、売るときの土地の価値が下がる(更地に戻すのに数十万かかる)。あと、鋼管杭より安価なコンクリを流し込む柱状改良は発がん性物質である六価クロムが発生するリスクがあり環境への負荷が高い。また、杭の場合は、万が一杭が地震で折れたり不同沈下が起きても修正が不可能のようだ。
安全性金銭面諸々含めて、地盤は重要ということが分かる。

参考:東京地盤ノート 地盤調査に関して詳しい。

ちなみに、舞浜の地耐力は学者もどよめく柱状図、浦安市舞浜の軟弱地盤によると「表層から深さ7mほどまでの“N値”は12前後で、その後は3、3、3、2、1、1、1、1、1……。そして、ようやく深さ45mで基盤が出てくる」とのこと(N値とはkN/m^2のこと)。そりゃそんなところに家を建てたらだめだろう。

とはいえ、地盤がただ固ければよいというものでもない。地盤と建物の固有振動数が合うとまずいことが起きるので、建物との相性が重要。
参考: 日本建築学会 - 市民のための耐震工学講座
参考: 注意が必要な地盤(軟弱地盤、造成地、斜面など)

まとめ

住む場所を決めるにはまず最初に周辺住環境、通勤等々が入るわけで、そこからさらに災害時のことまで考慮しだしたらキリがない!というか、日本に住める場所がなくなるので極端におかしなところでなければ、気にしても仕方ない。僕も全然そこまで考えずに嫁の実家の距離から適当に決めて、今になって詳しく調べている始末。意味ないw

余談

ちなみに、僕が今住んでいる南千住の汐入は隅田川沿いで、いわゆる再開発地区でスーパー堤防とセットに公園等も整備されている。

スーパー堤防整備事業による水辺空間の魅力向上

だから、僕が最初土地を探していたとき、堤防を散歩できる川沿いも良いなと思っていた。しかし、こういう災害を目にしてしまうと止めて正解だったのかもしれない。事実、川沿いの防災マップを見ると危険度は明らか。荒川河口付近で起きたとされる 安政の大地震 が来たら、今いる汐入だって液状化する可能性はある。
参考: 江戸の地盤と安政江戸地震

しかし、昔の地震で一番恐ろしいのは 宝永地震 だなあ。東海・南海・東南海連動型地震で、地震の49日後に富士山が大噴火とか、どんだけハードモードなんだ。そう考えるとこの地獄の様な災害だらけの日本を生き延びてきた御先祖様は優秀というか忍耐強かったんだなあ、と思う反面、現代だとそれに加え浜岡原発が制御不能になるかも、という強力過ぎる撃ち返し弾付きだから難易度更に急上昇じゃないですか。というか、ガレッガで言えばアイテム(原発)を拾いまくって自分で難易度上げすぎて自滅するパターンに近いか、これは。

11.04.10 01:53 today_rainy
最後の最後にガレッガですかw お家も無事のようでなによりです。
11.04.24 09:59 mtm
気づくの遅れた!
無事ですが今度はあのあたりがホットスポットじゃないかという噂が!
まじ勘弁して欲しいです。
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