近くの公園で市民祭りをやっていたので行って見た。
日曜開催で16:00に終了するという、とても祭りとは思えない健康的なタイムテーブル。
田舎だから物価が安いのが嬉しい。焼き鳥100円、ホットドッグ200円、ビール300円。
祭りとは思えない平常価格。
あと、今年の1月に石川県能登町と姉妹都市になったらしく、能登の物産を販売していた。美味。
そして何故か体育館で泉谷しげる等のライブを演るというので、2000円の当日券を買って入場。他にも、川嶋あい、中村中、MONSTERや20世紀少年を描いた漫画家の浦沢直樹!等が出るというのでお買い得感が半端ない。
しかし、会場がもはや取り壊し寸前、というか取り壊しが決定している市民体育館。初めて入るが相当にボロい。ステージもなく、ドラムセットが客と同じ目線に配置されている。それと客を区切るのは工事現場で使うコーンとガードバー。こんな感じ。客は靴を入り口で脱いでビニール袋に入れ持参して入場。このような高校の学園祭以下の設備でやるとは面白すぎる。
ライブが始まると早速、泉谷がその会場のショボさをネタにして扱き下ろしまくって、爆笑させる。彼のトークは初めて聞いたけど毒舌でかなり面白い。というか、無茶苦茶である。
最終的に、もっと客を信用しろよ!と言ってコーンとガードバーを撤去させ、客を目と鼻の先まで入れた上で、おい、おまえら写真撮っていいぞ!等と言い出して、突然写真撮影可能に。皆がカメラや携帯で撮りまくる中のライブという見たことのない光景に。
さらに、泉谷自身がステージを無視して客席へ入って揉みくちゃにされながら歌うという意味不明な状態に。もっとも、おじちゃんおばちゃんが多数を占める、この平均年齢の高いライブ会場では沸点を超えた状態になろうとも、危ないことは起きないのだった。
浦沢直樹 は多少のマンガ好きからすれば、神のような人なんだけど、それが本当に目の前にいてギターを弾きながら歌っているってのが、なんだか凄く不思議な気分だった。しかしこの人、とても52歳に見えない。
曰く「マンガ家は、家に引きこもって穴蔵みたいな所でマンガを描いているから、肌がピチピチな人が多いんですよ。もうね、昼も夜も季節も判んなくなるだけど、それでもマンガを描いている(笑) 僕みたいに割りと外に出る人も多いけど、出ない人は本当に出ないからね~ 大海原に出るマンガを描いている人は、ずっと穴蔵から出てないそうですよ(笑)」
トークも面白かった。ホント、漫画家に見えない。
ギターを弾いていた、講談社のIKKIの編集長がかなり良い味出してたので注視してたのだけど、後で調べたら、コージ苑、伝染るんです。、東京大学物語、月下の棋士、鉄子の旅、等等を担当してた名物編集長の江上英樹氏らしい。しかも東京大学物語の主人公のモデルという説も。こんな凄すぎる人だったとは!
個人的に意表を突かれて良かったのは、中村中が歌った井上陽水の傘がない、かなあ。彼女(彼?)は歌がうまいし、人をその独特の世界観に一瞬で引き込む力があるようだ。今年のフジロックで見た井上陽水を思い出した。
ということで、2000円とは思えない濃いライブだった!
なかなか市民祭りも侮れない。