coding, photo, plant and demo

*WebKitとBlinkに関する追記

webkit 20130408 085049
前回のこの記事 、もっともらしく書いておりますが、あくまで外側からレビュアーでもコミッターですらも無い、一ウォッチャーが見て思った推測にすぎません。反響が予想外に大きかったため、一個人の勝手な推測とはいえグーグルの方にはご迷惑をおかけした、あるいは気分を害された方もいるかもしれません。大変申し訳ありませんでした。

当然、Blinkの公式ページには「全体的なイノベーションの速度が低下してきたこと」が理由であるとして、私が付け足した理由については書いておりませんし、それが公式な見解です。私は外側の人間であり内側で本当は何が起きたか、その真実は知りようがありません。あくまで第三者による裏側の推測です。例えば、書いた自分自身いくらでもマッチポンプ的反論は書けます。

例えて言うなれば、こんな筋で前回の記事を批判することもできます。
夢を実現するために若者が故郷(WebKit)を離れ、上京(fork)しようか迷っていたが、ついに今年の春からの上京を決意した。そのとき、彼女(Apple)や他の仲間(gtkとか)とも別れなければならない。それは悲しいことだ。
しかし、いざ上京してみると、週刊誌の記者がたまたまその2,3ヶ月前の彼女との大喧嘩の現場(webkit-devの一部のスレッド)を目撃していて、それを今回の状況と結びつけて記事にしやがった。そりゃ別れたよ。けど、それはあの喧嘩が原因じゃない。彼女とは今でもいい関係だ。あくまで、上京は自分の夢を実現するためなんだから。

もっとも、これも単なる推測ですが。

ひとつ、偽らざる内側の声としては、@omo2009先生の瞬くあいだに時はながれてがあります。正真正銘、WebKitコミュニティの第一線で活躍されている方の思い出であり心境です。

私自身、単なる傍観者でありながら、このフォークに関しては新しい門出を祝う気持ちもあれば、何だか悲しみを伴うものでした。
特に、発表があってから足早にコードの掃除や変更が進められて行こうとする様は、長年同じ部屋に住んでいた男女が紆余曲折がありつつも最終的に同棲を解消し、お互い引っ越すための荷造りを、ゴチャゴチャしてはいるけど住み慣れた同じ部屋でしているような、そんな切なさを感じました。バラバラになる二人とその所有物、大きなゴミ袋に捨てられていく二人の思い出の品。ああ、あれはあのときに買ったものだ…捨てちゃうのか、そうだよなあ、もう要らないもんなあ…(完全に妄想です)、いかんさっきの筋が続いてしまう。

とにかく、それは私にとっても感情を伴うような出来事であったと同時に、その起点もまた理性だけではなく感情等を伴うものに見えたのです。少なくとも主だったスレッドを見ていると。


あと、ひとつ付け足すとすれば、後から読み返すとAdam Barthの訳が酷いな。まあ、明らかに話を面白くしようと誘導してるよね。ロキノンのギャラガー兄弟のインタビューみたいなもんでしょうか。訳というのは、訳者の意図でかなり印象の操作ができますからね。非常に怖いですね。