SDR(Software Defined Radio, ソフトウェア無線 )をご存知でしょうか?
無線の変調や復調をソフトウェアで行う(プログラマブルに可変にする)技術です。
これが実は最近物凄くお手軽に出来るようになっています。
なんと1000円以下で売られているワンセグ用のUSBドングルを使うと、局発で中間周波数へ落として約2.4MHz *0 でサンプリングしたものをPCで取り込むことができるのです!
【特売品】ワンセグRX DVB-T+DAB+FM R820T高性能受信機[R820T]
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対応チップが載っているワンセグドングルなら何でも良いようです。
これにOSSのSDRソフトを使います。SDR# HDSDRあたりが有名。最初はSDR#のsdr-install.zipを使うとドライバのインストーラも入っていて簡単です。
受信サーバとSDRの間をrtl_tcpを使うとtcp経由にすることもできます(参考)。僕もサーバ室にアンテナを設置してそれをLinuxサーバ(このページを表示しているwebサーバ)に繋げて使ってます。
これで様々な周波数の様々な復調が出来ます。要はアマチュア無線ですが、こんな風に遊べます。
- ラジオ(FM)が聴ける
- AM/短波はこのドングルでは無理です。アップコンをかます必要があります
- 改造してオールバンド化している人も。凄すぎるでしょこれは
- アマチュア無線が聴ける
- 航空無線が聴ける
- 消防無線が聴ける
- 防災無線 が聴ける
- タクシー無線が聴ける
- 気象衛星の画像データが取得できる
- 航空機の航行データが受信できる(HFDL)
- ワイヤレスマイクやコードレス電話の傍受が出来る
- 盗聴を発見できる
最近はデジタル化されているから復調が出来ないものもありますが(法律的にもグレーらしい。少なくとも警察無線は傍受しようとした時点で犯罪)、要は高価なスペアナと広帯域受信機を買わなくても1000円程度でその真似事が出来てしまうということ!良い時代になったものです。
android版のSDRソフト(SDR Touch)もあるので、安いタブレットと組み合わせて貧者の広帯域受信機が作れてしまうというのも凄いですね(例1 例2)。
というわけで色々受信できて面白い!と言いたいところなのですが、我が家にはFM用(80MHz)のアンテナしかないのでした。意味ないじゃん。しかもFMもステレオにすると若干ノイジー…室内のT型じゃ全然ダメか。屋外にいろんな八木アンテナ欲しい…いっそのこと家の外壁に フェーズドアレイレーダー を敷き詰めてくれる業者とか無いですかね。
ひとまず、同軸ケーブルを使ったループアンテナ(他の例1 他の例2)を自作するのが良いかな。
しかし高専時代、周りでアマチュア無線の資格を取るのが流行ってましたが、僕には全く面白さが分からなかったものです。ただ僕の脳みそも少しは成長してきたんでしょうか、モノ凄い今更感とともに少しは無線の面白さが分かって参りました。
参考文献
ディジタル時代のMyラジオ製作
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オススメです。林さんのFPGAチューナーの解説もあり。
DVB-T+DAB+FMはamazonでも売ってますが高いです。
*0 : レートを高くすると取りこぼすのでこのあたりが限界らしい。http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_software-defined_radios