藤棚が有名で、なんとCNNにより「フィンランドのオーロラ」や「マダガスカルのバオバブの道 」などと共に「2014年の世界の夢の旅行先9カ所」に選出された、らしい。(wikipediaより)
東北道で佐野藤岡まで。高速はGWだから渋滞していると思いきや、普通に流れていた。
下道に降りてフラワーパーク近くまで来たら、駐車場待ちで大渋滞。駐車場自体の容量は十分あるのだが、駐車場への帯域が圧倒的に足りていない。うーん、これはもうちょっとなんとかなるのでは。
という不満はあったものの、無事到着。入園料は1700円、高いがそれでも多くの人が並んでいる。面白いのは、入園料が日々変化するということ。
今日の入園料・開園時間
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朝7時に当日の入園料を決めるらしい。季節や天候や人の入り等で金額を調整しているようだ。これは合理的で素晴らしいと思う。
で、入ってみた。
なかなかの人混み。(この撮影は昼過ぎ)
望遠の単焦点50mmで撮っているため大きさが伝わりづらいが、樹齢145年の600畳敷の大棚藤は美しさというより、植物とスタッフの鬼気迫る執念のようなものを感じさせてくれる。
白藤のトンネル
黄藤のトンネル
空高く垂直に棚を作った白藤の滝
せっかくボケ味の綺麗なSEL50F18だし、と思い大棚である意味が無いけど近接で撮ってみたけど、これが結構楽しい。
ちなみにレンズは普通は後ボケ(背景ボケ)を綺麗になるように設計されているので、前ボケはそんなに綺麗じゃない。
それからツツジもピークは過ぎていたけどほぼ満開。
こういった大掛かりな仕掛けではなく、普通のガーデニングも丁寧に作りこんであって、見ていて面白い。自分の庭に藤棚は作れないけど、こういうのならできるなー、とか応用できそうな気がして楽しい(実際にやるかは別として!)。
園長は塚本こなみという方で、初の女性樹木医でこの藤の移植をされたらしい。園長のごあいさつを読むと、正に求道者という感じがして、この人あってのこの園なのかもなと思った。
10年もそのままにしていた理由は、幹の腐りが止まって欲しいという期待をこめていたからです。しかしこの20年余フジを観察してきて、大変衰弱しているフジの場合にのみ不定根を出す実例を見てきたことから、当園の大藤では不定根は出ないと確信をしたからでした。経験を重ねる意味をまた教えていただきした。 自分の想像ではなく、フジの生理生態を理解し、なおそのうえで山ほどの経験を重ね、真摯に向き合う事からしか、大切な事が見えてこないということではないかと作業中に思いました。今年のフジの花はどんな花を見せてくれるのか楽しみです。
塚本こなみさん かしこい生き方のすすめ
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実際に大赤字が続いていた足利フラワーパークを、年間入園者数100万人を超える国内屈指の植物園にしたのは、この人の経営手腕にもあるようだ。
最近でははままつフラワーパークの再建も手がけているとのこと。単なる樹木の専門家というだけでなく、経営やリーダーシップにおいても才能があるのが凄い。
こういったテーマパークに限らず多くの企業は、技術と芸術と経営の融合で成り立っているわけだが、その3つに才覚があるトップが居て初めて企業という組織は成り立つのだと思う。技術しか知らない、あるいは経営しか知らないトップは凡百の存在であり、万年大赤字からの復活という大改革を行う術も思いつかないだろうし、決断もできないだろう。(もっとも、技術も経営も何も知らない最悪のトップも稀に存在するので、どれか一つでも精通していればまだマシという説もある)
なかなかこういった人物は居ないし、居てもトップには成れないもんだよなあ、と赤字続きの組織の末端にいると痛切に思うわけですな…