先日は地元の友人の13回忌だった。
(中略)
彼は音楽と酒(と下ネタ)が好きだった。
なにせ、大学時代、交通費や教科書代を親からもらって、
それをほとんど酒とCDと煙草にしていたくらいだ。
彼にとって大学とは部室で酒を飲むことだったのではないかと思う。
それでもそれなりの大学を卒業したというのは凄いが。
正直、彼が素面のところをあまりみたことがない。
「寝起きのビールが男らしい」
「ウーロン茶のペットボトルにウイスキーを入れて茶のように持ち込み、飲む」
と言っていたし、アル中であった。
いや、酒のことはいいんだ。
音楽は特にUK Rockが好きだった。
ロキノンの愛読者であった。
僕は彼の影響をもろに受け、UK Rockが好きになったのだった。
彼はカラオケに行くと、よくOasisのSupersonicを歌っていた。
よく、家でoasisとかのライブDVDを昼間から大音量で酒を飲みながら一緒に見ていた。
ライブにも何度も一緒に行ったものだ。
遺品としてCDが数百枚出てきて、形見分けしたのを覚えている。
(無論、他にもアカンものがたくさん出てきたが。彼女に着せるつもりだったのか、アレなコスプレの服とか)
それから12年、今年も彼の実家に行ったらなんと、今更遺品が出てきたとのこと。
またもや数百枚のCD。
CDRも大量にあって、「(mitsumanの名字)からもらった動画」、
みたいな、あきらかに危険なものもあり回収した他、
何枚かCDをまた形見分けしてもらった。
僕が気になったのは、あらびきウインナーのシールが貼ってある
CDの持ち運び用ケースだった。
(00年代前半はまだCDというメディアが主流だったのだ)
下ネタ愛好家の彼にとって、ウインナーとは自分の根を指すのであり、
(彼は生前、下ネタを万個集める、という野望を小学生のような純真さで言っていた。9000個近く集めたのに、叶わず無念である)
そのシールが貼ってあるということは、言わずもがな重要なものである。
いわば彼の遺伝子、ではないにしてもミームではあろう。
ということで入っていたCDをここに記憶しておく。
どれも名盤だと思う。
これがその当時リアルタイムによく聞いていたであろう、
彼の最後のレコメンドなのだから。
Hard Fi - Stars Of CCTV
my bloody valentine - loveless
The Style Council - The Style Council Collection
Ride - Tarantula
Brian Setzer - ROCKABILLY RIOT!
あとはCDRで2枚。これは僕が買ったものを焼いたんだと思う。
僕は彼から教えてもらうことしかなかったと思っていたが、
影響を与えてもいたんだな、と今さら思った。
kasabian - kasabian
New Order - Waiting For The Sirens' Call
それにしても、
彼が死んでから毎年、友人が必ず集まり、墓を参り、
実家を訪れ、飲みに行くというのは、もしかしたら迷惑なのかもしれないが、
凄いことではないだろうか。
僕なんか、そのために新幹線で往復してるしな。
自分が死んでも、そんなことは起きないだろう。
死してなお皆の記憶に残り続け、飽きもせず語り続けられる、
変態でありバカであり天才であった我が友の冥福をまた祈る。